ナビゲーター:楠木かなえ
こんにちは!薬剤師の転職をサポートしている楠木かなえです。
今回は、「タイプ別薬剤師適職診断」で自分の意外な才能に気づき、なんと「派遣薬剤師」から「フリーランス薬剤師」へと見事な転身を遂げたLさん(30代男性)の体験談をご紹介します。優秀ゆえに組織の中で窮屈な思いをしてきたLさんが、どのようにして自分の強みを最大限に活かせる働き方を見つけたのか。人間関係や評価に悩む薬剤師さんのヒントになるはずです!
Lさんの悩み:「今の職場は悪くない、でも何か持て余している…」
Lさんはとある小さな調剤薬局で働いて2年になる、30代半ばの男性薬剤師。元々は大手チェーン薬局に勤務し、若くして管理薬剤師まで経験するほど非常に優秀な方でした。
しかし、大手ならではの「自分の裁量で働けない環境」や、現場を全く分かっていないエリアマネージャーとの方針の違いから衝突が絶えず、結果的に退職の道を選びました。
「会社という組織は、どんなに現場の自分が正しくても、上の言うことが『正』になってしまう。ならば自分が上に昇り詰めるか、自分を正当に評価してくれるところに転職するかの2択しかない」
そう考えたLさんは、ひとまず自分が育った環境以外の薬局も見てみようと、会社の管理下に置かれず色々な店舗を見て回れる「派遣薬剤師」として働き始めました。
優秀でコミュニケーション能力も高いLさんは、派遣される先々ですぐに重宝され、「ぜひうちの正社員にならない?」と度重なる引き抜きオファーを受けます。
最初は断っていたものの、だんだん断るのも面倒になり、ある小さな個人薬局からのオファーを引き受け、派遣契約満了後に正式に入社することになりました。
今の職場が嫌いなわけじゃないんです。人間関係も良好ですし。でも、この小さな薬局にずっと閉じこもって、波風立てずに穏やかに働き続けることは、なんだか自分の性に合わないというか…ずっと何かを持て余しているような、不思議な感覚がありました。
なぜこの悩みを抱えてしまうのか? -タイプ診断から分析-
そこでLさんに当サイトの適職診断を受けてもらったところ、Lさんは【絆を繋ぐ仕掛け人】タイプであることがわかりました。
💡 絆を繋ぐ仕掛け人タイプの特徴
持ち前の高いコミュニケーション能力でマルチに活躍し、自然と人脈を広げていく才能に溢れた人です。指示を受けなくても自走できる優秀なタイプなため、現場に立っていない人から細かくごちゃごちゃと言われることを嫌い、それが良さを潰してしまいます。縛られず自由に動ける環境でこそ、周囲を巻き込みながら大きな成果を上げるポテンシャルを秘めています。
Lさんは「組織に縛られたくない、人に捕まらないように」と派遣としてフラフラしていたつもりでしたが、その高いコミュ力と仕事ぶりで、無意識のうちに相手の心をガッチリと掴んでしまっていたのです(笑)。
そんなLさんの性質を逆手にとって大成功する可能性がある働き方、それが「フリーランス薬剤師」でした。
フリーランス薬剤師は、現場での働き方自体は派遣薬剤師と同じです。しかし、派遣会社を通さずに直接薬局と業務委託契約などを結ぶため、派遣会社の中抜きがありません。
通常、派遣会社は派遣薬剤師の時給(3,000円前後)の1.5〜2倍近い金額を薬局から受け取っていると言われています。つまり、派遣会社を通さず直接契約できれば、年収を1.5倍以上に跳ね上げることも十分可能なのです。
普通は自力で契約を取ること自体がハードルが高いのですが、すでに派遣先で「ぜひうちに来てほしい」と言わしめるだけの人脈と信頼を築いているLさんにとっては、まさにその特性が120%活きる道でした。
タイプ診断を知ったLさんの感想・気づき
診断結果とフリーランスという働き方の提案をお伝えした時の、Lさんの反応はとても痛快でした。
いや〜、確かに(笑)。コミュ力があるとか仕事ができるとかは自分でも自負してましたけど、だからといって『個人で独立する(フリーランスになる)』までは全く考えていませんでした。
調剤薬局で6年働いて、そのあと派遣でしばらくフラフラして…もう30代半ばなんですよ。現場に行くと分かりますが、30代半ば男の派遣薬剤師って、最初はやっぱりちょっと警戒されるんですよね(笑)。
一応管理薬剤師までやって、仕事もできる自信があったのに、そのプライドをバネに上に昇り詰めるには無能な上司の指示に大人しく従うしかないなんて…と絶望していました。でも、フリーランス薬剤師なら「上にごちゃごちゃ言われない」「コミュ力が活かせる」「自分に誇りを持てる仕事ができる」のすべてが叶う、最善の道だと思います!むしろ、なんでこんなシンプルな答えに早く気づかなかったんだろ?(笑)
診断のアドバイスに従って「フリーランス薬剤師」へ!
自分が進むべき明確な道が見えたLさんの行動は、驚くほどスピーディーでした。
さっそく、今まで派遣で行って仲良くなっていた複数の店舗の薬局長さんに会いに行き、直談判を行ったのです。
「近々フリーランスとしてやっていくことにしたんですが、もしそうなったら直接契約してくれませんか?」
もちろん、薬局側としては優秀なLさんを「正社員」として確保したいのが本音です。しかし、中小の薬局はどうしても採用競争で大手に負けてしまい、慢性的な人手不足から高いコストを払って「派遣」に頼らざるを得ない状況にあります。
「派遣会社を通すよりも少しでも費用が安くなって、しかも誰が来るかわからない『派遣ガチャ』状態から脱却できる。優秀なLさんが毎回来てくれるなら願ったり叶ったりだ!」と、どの薬局も大歓迎してくれました。
ぶっちゃけた費用の内情も聞いてみたところ、やはり派遣会社にLさんの時給の2倍ほどを支払っていたことが判明。そこでLさんは、自身の時給設定を「従来の1.3倍」からスタートさせることにしました。薬局側はコストダウンになり、Lさんは大幅な時給アップ。まさにWin-Winの交渉を成立させたのです。
「どうしても複数社で依頼時期が被ってしまったときは、オークションみたいに条件の良いところを選ばざるを得ないんですけどね(笑)」と、すっかり経営者の顔を覗かせるLさん。
十分な依頼が確保できそうだと確信したLさんは、当時勤めていた個人薬局を正式に退職させてもらいました。
「いざ辞めるとなると、良い薬局だったからちょっと名残惜しいんですけどね。こういう、一度作った絆にしがみついちゃうところも『仕掛け人タイプ』の特徴みたいですよ(笑)」
気になる転職後の生活は?
見事フリーランス薬剤師としての道を切り開いたLさん。実際のところ、生活はどう変わったのでしょうか。
基本的には派遣の時と同じような働き方なので、ほぼ残業はなし。自分の希望通りの時間で働けています。
何より、年収が管理薬剤師時代や派遣で働いてたときの1.5倍近くになっているので、残業なしでこの年収なら言うことないです!(笑)
もちろん、自由には少しの代償もあります。派遣会社のように「出ている案件にただ申し込む」のとは違い、直接契約のフリーランスは信頼関係が命です。あまり自分の都合ばかりを押し通して「この時間は働けません」とワガママを言い過ぎると、次の仕事が来なくなってしまうシビアな世界でもあります。
ただLさんの場合、早番・遅番は現地の従業員さんに任せ、自身は忙しい「中番」に入ることが多いとのこと。「そのつもりでプライベートの予定を立てておけば、生活への支障はそんなにないですね」と、柔軟に対応できているようです。
今後やってみたいこと
最後に、すっかり水を得た魚のようになったLさんに、今後の目標を伺いました。
自分1人で現場を回す働き方には限界があるので、ゆくゆくは自分が営業して契約を取るのをもっぱらにして、そこに信頼できる従業員を派遣する、っていう形に事業を発展させたいですね。
あと、『マルチに活躍』というのが仕掛け人の特徴みたいなので、薬局薬剤師以外の他の事業も始めてみたいです!ただの派遣で終わらなくて本当に良かったです!
楠木かなえからのメッセージ
Lさんのストーリー、いかがでしたか?
「組織に縛られたくない」という思いから派遣を選んだものの、どこか物足りなさを感じていたLさん。自分の「絆を繋ぐ仕掛け人」という強みを自覚したことで、フリーランス薬剤師という天職にたどり着きました。
薬剤師の働き方は、正社員やパート、派遣だけではありません。独立開業やフリーランスなど、自分の強みと人脈を活かして自由に羽ばたける道は確かに存在します。
フリーランス薬剤師の働き方や、独立のステップについてもっと詳しく知りたい方は、ぜひ下記のページをチェックしてみてくださいね!