白衣の転機

笑顔で話を聞く女性のイメージ
タイプ別薬剤師適職診断

【じわりと心に染みる癒し手】 「都合の良い話し相手」からの脱却!BさんのCRC転職成功ストーリー

楠木 かなえ

ナビゲーター:楠木かなえ

こんにちは!薬剤師の転職をサポートしている楠木かなえです。
今回は、「タイプ別薬剤師適職診断」で自分の心のSOSに気づき、新しい環境へと飛び出したBさんの体験談をご紹介します。Bさんは、患者さんに寄り添う優しさを持つ素敵な薬剤師さん。でも、その「優しさ」ゆえに職場で深く消耗してしまっていました。彼女がどのようにして適職(CRC)を見つけ、笑顔を取り戻したのか。人間関係や患者対応で「ちょっとしんどいな…」と感じている方は、ぜひ読んでみてくださいね!

Bさんの悩み:優しさが仇に?「都合の良い話し相手」になってしまう

Bさんは、大手調剤チェーンで働く20代後半の薬剤師。新人の頃から異動もなく、同じ店舗で4年間真面目に働いてきました。
Bさんがいる店舗は、薬剤師4人で1日の処方箋を約80枚応需しています。数字だけ見れば「1人20枚だから余裕でしょ?」と思われがちですが、近くに大きな病院が複数あり、重めの処方や面処方も同時に持ち込まれるため、実はかなり忙しい環境でした。

患者さんの層は比較的穏やかで、一見すると、優しくて大人しい性格のBさんには合っている職場に見えます。
しかし、Bさんには深い悩みがありました。それは、「患者さんの長話に捕まりすぎて、業務が回らなくなること」でした。

👩‍⚕️

患者さんの力になりたい!という気持ちは人一倍あるんです。でも、うちは処方が重いので服薬指導に15分かかるのは当たり前で、私の投薬窓口だけ30分以上お喋りしていく人が本当に多くて……。

最初は「私を頼ってくれてる、慕われている証拠だ!」と喜んでいたんです。でも、話の大半はお薬の相談ではなく、ご家族の愚痴や世間話ばかり。気がつけば、ただの「都合の良い話し相手」にされているんだってことに、とうに気づいていました。

忙しい店舗の中で、30分以上も患者さんに拘束されてしまうのはBさんだけでした。
在籍期間が長くなり、店舗を回す責任も出てきたタイミングで、こちらの負担(待合室の混雑や他のスタッフの目)も考えずに長話をされるのは、優しいBさんにとっても流石に堪えるようになってきました。

「これだけ話を聞いているのだから、せめて『かかりつけ薬剤師』の同意がとれれば……」
そう思っても、「今までタダで話を聞いてくれてたのに、お金とるの?」と言われてしまいそうで、患者さんとの関係性が崩れるのを恐れて切り出せずにいました。Bさんは心身ともにすり減っていたのです。

なぜこの悩みを抱えてしまうのか -タイプ診断から分析-

どうしてBさんばかりが、こんなに消耗してしまうのでしょうか?
当サイトの適職診断を受けてもらった結果、Bさんは【じわりと心に染みる癒し手】タイプであることがわかりました。

🌸 じわりと心に染みる癒し手タイプの特徴

共感力が高く、どんな環境にもスッと馴染むことができる柔軟性を持っています。しかしその一方で、「自分の気持ちを犠牲にしやすい」「他人に気を遣いすぎてエネルギーを消耗しやすい」という側面があります。相手の感情を敏感に察知するため、冷たくあしらったり、話を途中で遮ったりすることが極端に苦手です。

一見すると、Bさんのような大人しくて優しいタイプは「患者さんに尽くす薬局薬剤師にピッタリ」と思われがちです。
しかし、現実は少し違います。相手に尽くせば尽くすほど、自分の時間や感情が犠牲になっていくため、かえってしんどくなってしまうのです。

また、このタイプは「相手に丁寧に尽くしたい」という真面目さや、「絶対に間違いがあってはいけない」という責任感からくる不安を強く持っています。そのため、忙しい環境で次から次へと急かされると、焦りや不安が人一倍増幅してしまいます。
実は、Bさんのようなタイプは、対人関係で感情をすり減らすよりも、「淡々と数をこなすような仕事」や「一定のルール・手順が決まっている仕事」の方が、精神的に安定して長く働ける傾向にあるのです。

タイプ診断を知ったBさんの感想・気づき

診断結果を見たBさんは、ハッとしたようにこれまでの自分を振り返りました。

😳

私はずっと、「薬剤師の仕事=患者さん1人1人と丁寧に向き合い、何でも相談できる信頼を得ること」が絶対の正解だと思っていました。

でも、現実問題として、営業時間内に一定数の処方箋をこなさなければならない環境で、全ての患者さんが満足いくまでとことん付き合うなんて到底無理ですよね。それが可能なくらいゆったりした薬局に行くか、さもなければ感情をオフにしてドライに数をこなすか……現実はそんなところなんだと、ようやく腑に落ちました。

あと、診断結果で一番驚いたのは、「意外と営業が苦手ではないらしい」と書かれていたことです!

そうなんです。「癒し手タイプ」は、人当たりの良さや、相手の懐にスッと入る順応性を持っています。そのため、1回の強い押しは苦手でも、何度も訪問して信頼関係を築くようなルート営業などでは、案外すんなりと契約がとれてしまう才能を秘めています。
じっと待合室で患者さんを待つよりも、自分から行動することでスキルを発揮できるポテンシャルがあるのです。

「行動する方が向いている……それなら、CRC(治験コーディネーター)みたいな出張前提のお仕事もありかもしれません!」
Bさんの目に、少しずつ希望の光が宿り始めました。

診断のアドバイスに従ってCRC(治験コーディネーター)に転職!

「意外と営業もいける」という、自分の中に眠っていた新しい才能を活かしてみたい気持ちがBさんには芽生えていました。
とはいえ、今までかかりつけ薬剤師の算定すら上手く切り出せなかった自分が、いきなりゴリゴリの企業営業の世界に飛び込むのは、PRできる実績もなく少しハードルが高すぎます。

そこでBさんが選んだのは、SMO(治験施設支援機関)のCRC(治験コーディネーター)への転職でした。

  • 元々旅行が好きだったので、色々な病院を飛び回る「出張」は苦にならない
  • 対「患者さん」の仕事は感情移入しすぎて消耗してしまうが、医師や製薬会社との調整がメインの「BtoB」の要素が強い仕事なら、適度な距離感が保てる
  • 被験者さんからお話を伺う機会もあるので、これまでの「傾聴力」や「優しさ」も無駄にならない

自分の性格と、求められる役割のバランスが一番取れていそうなCRC。Bさんはしっかりと面接対策を行い、見事、大手SMOから内定を勝ち取ることができました!

気になる転職後の生活は?

薬局から企業(SMO)への転職。環境が大きく変わりましたが、現在のBさんはどのように働いているのでしょうか。

💼

CRCは激務だと聞いていたので覚悟していたんですが……実は私、暇すぎると「何かやらなきゃ!」と逆に焦ってしまうタイプなんです。だから、スケジュールやマニュアルがしっかりしていて、やることが次から次へと決まっている今の環境は、私にはちょうど良かったです(笑)。

心配していた出張も、むしろ旅行気分で楽しんでいます!がっつり観光できるわけじゃないですけど、移動中の車窓から海が見えるだけでも気分転換になりますし、何よりランチに現地の名物を食べられるのが最高ですね!

最大の悩みだった「対人関係での消耗」はどうなったのでしょうか。

「治験のフェーズにもよりますが、私が今担当しているのは健康なアルバイトの方(健常人ボランティア)が多い案件なんです。だから、薬局時代のようにツラツラと何十分も家族の愚痴や悩みを聞かされることはなくて……。被験者さんとは『適度なビジネスの距離感』を保てるので、精神的にだいぶ楽になりました!」

とはいえ、世に出ていない新しい薬を投与されることに、ちょっとした体調変化や不安を感じる被験者さんもいらっしゃいます。
そんな時こそ、Bさんの「じわりと心に染みる癒し手」としての真骨頂が発揮されます。

「不安そうにしている方にちょっとお話を伺ったり、些細な変化に気づいて声をかけたりすると、すごく安心していただけるんです。医師や先輩からも『Bさんは細かい変化によく気づくし、被験者さんへの対応がとても丁寧だね』と褒められることが多くて。この優しさを『負担』じゃなくて『強み』として活かせる仕事を選んで、本当に良かったなぁと実感しています」

今後やってみたいこと:広がるキャリアの可能性

すっかりイキイキとした表情を取り戻したBさんに、今後の目標を聞いてみました。

CRCとして経験を積んでいくうちに、『私でも企業でやっていけるんだ!』と自分にすごく自信がついてきたんです。

だから、今まで『絶対に自分には無理』と決めつけていた仕事にも、今後ぜひ挑戦してみたいですね!営業はシビアな世界だとは思いますけど、ゆくゆくはCRCの経験を活かして営業職にチャレンジしたり、後輩の教育担当とかにも力を入れられたら、もっと自分の可能性が広がるかなってワクワクしています!

「都合の良い話し相手」として薬局の片隅で消耗していたBさんは、自分の本当の適性を知ったことで、全国を飛び回りながらプロジェクトを円滑に進める頼もしいCRCへと成長を遂げました。
自分の「弱み」だと思っていた部分が、環境を変えるだけで最大の「強み」に変わる。Bさんの転職は、まさに大成功のストーリーとなりました。


楠木かなえからのメッセージ

Bさんのストーリー、いかがでしたか?
「優しいから薬局に向いているはず」という思い込みが、実は自分自身を苦しめているケースは意外と多いものです。患者さんに寄り添いたいという素敵な気持ちも、自分の心が健康であってこそ発揮できるもの。
Bさんのように、人と関わる仕事でも「適度な距離感」を保てる企業系の仕事(CRCなど)に目を向けることで、心がふっと軽くなることがあります。今の環境に少しでも息苦しさを感じているなら、ぜひ一度、薬局以外のフィールドも覗いてみませんか?
企業での働き方や、未経験から挑戦できる職種について詳しく知りたい方は、下記のボタンからチェックしてみてくださいね!

この記事を書いた人

楠木 かなえ

楠木 かなえ

薬剤師10年 企業経験2年 30代女性

薬剤師として現場で10年、その後企業(オフィスワーカー)として2年の経験を持つ30代女性。現在は派遣薬剤師として、様々な薬局と交流を深めながら薬剤師の転職支援や新しい働き方の提案を行っています。

現場と企業のハイブリッドな視点から、薬剤師の「新しい一歩」を応援します。

公式LINE「白衣の転機」にて 適職診断ツールを公開中

質問に答えるだけで、あなたの強みや適性がわかる自動診断ツールを導入しています。さらに転職・キャリアに役立つステップメッセージも定期的にお届け。自分にぴったりの働き方を知りたい方は、まずはこちらをご活用ください。

「白衣の転機」公式LINEを登録

※個別チャットでの相談は受け付けておりませんが、診断結果に基づいた役立つコンテンツを自動配信でお届けします。